先輩プロフィール
・アリス(Iris)先輩
・中央大学(24卒)国際経営学部所属
・2024年4月DeNA入社予定
<内定実績>ビズリーチ、他7社内定獲得
アリス流ES対策
留学生として中央大学に入学したアリス先輩。元々は食品業界を志望するも採用試験の問題で別の業界を志望する様になりました。食品企業からの内定はありませんが、後輩に役立つアドバイスが少しでも出来れば、と快くご協力して下さりました。
アリス先輩5つの教え☟
- 1枚のESに一貫性を持たせ、自分のパーソナリティを想像しやすく表現する
- 常に「外国人目線に立つ」ことを忘れない
- ESはロジックをしっかり作り、重複をなくす
- 模擬面接よりも実際の企業面接の場数を踏む
- 面接では自分のペースに持っていく、答えられない時は正直に伝える
インタビューを通して具体的にどんなアドバイスを頂けたのか詳しく見ていきましょう!
中国からの留学生として大学に入学、そして見事内定も獲得されて素晴らしいですね!
春からはDeNAさんへの入社を予定されていますが、初めは食品業界を志望されていたのですね?
はい、父が中国で食に関わる会社をしており、私も食品業界に興味があって志望しました。ただ、食品業界の選考試験が私には難しく、諦めざるを得ませんでした。
私の学部の授業は英語ベースですし、日本語を話すことは問題なかったのですが、日本語文章のテスト対策に時間をかけるのは効率が悪く、断念しました。
ただ、例えば食品メーカーに入社するとなると、その1社しか見えないことになり、幅広く世の中を見たいという自分の志向性とは違うかな、とも考える様になり、食品業界から離れていきました。
そうでしたか💦 採用試験は留学生にとってハンデですね。
日本独特の就活スタイルに大変な事もあったのではないでしょうか?就活、ESについて感想を聞かせて下さい。
日本での就活は楽しかったですよ!(笑)
自分の取ってきた行動に全部納得していますし、概ね順調に終えたと思います。
私は留学生でビザの関係もあるので、就活は一生懸命取り組みました。
就活を開始したのは2年生の冬からで、会社説明会にまずは参加しました。3年生の4月以降はどんどん選考に応募していく、という早期スタートでした。
全て日系企業が対象でベンチャーも多く、早期選考がメインの会社ばかりでしたので、年内12月には内定を獲得できていた状態です。
ESについては実はOpen ESを1つ用意しただけなんです。
1週間くらいかけて取り組んだ後、日本人の友達に文章を見てもらいました。夏のインターン以降は一文字も変えずに就活終了まで同じものを使っていきました。これまで応募してきた会社ではマイクロソフト、MIXI以外は全部通過しました。
本選考では20社へ応募し、最終選考まで残ったのは14社です。その中から厳選し、辞退もして最終的には内定9社獲得し、昨年12月には就活を終了していました。
年内に就活は終わっていたのですね!
Open ESは決まったフォーマットですが、どんなことに工夫をして作成したのでしょうか?
Open ESに書ける項目はガクチカと自己PRと限りがあるのですが、留学生の自分にとってはその2点にまずは集中して作成できるという点が良かったです。
1枚のシートの枠に自分の人柄をどれだけ表現できるかが重要だと思います。私はガクチカには起業について、自己PRには中国の大学に1年在籍していた時の活動について書きましたが、それぞれ400という字数制限がある中で一貫性を持たせ、私のパーソナリティが想像しやすい様に工夫しました。
Open ESは志望動機に対応していないのですが、選考に進む場合はガクチカや自己PRのことは忘れて、志望動機1点に集中して考えられる点も良かったですね。
しかしESが通過できたのは書いたエピソードのインパクトが強いものだったから、という理由もあったと思いますね。
起業について書いたのですよね。
具体的にどんな内容だったのでしょうか。
大学1年生の時に日本への留学を希望している学生向けの留学支援事業を起業したのですが、3年生の時点で3,000万円の売上を達成し、この事について書きました。
ただ、ESを作る上ではこのエピソードの強さ以外にも自分なりにこだわった点があります。
常に「外国人目線に立つ」という意識を持つことです。せっかく留学生という立場にあるのだから、その視点で意見や考えを伝える事にこだわりました。ESだけでなくその後の選考過程においてもその意識は大切にしていました。
補足して言うと、日本語が上手じゃないというのも「らしさ」が活かせるポイントなので、留学生は自力で頑張って書いた方が良いと思います。添削されすぎて綺麗な文章にしてしまうと自分らしさを失うし、かえって違和感が出てくると思うんです。
確かに強烈なエピソードです!笑
そして差別化する為にもアリスさんだからこそ、外国人だからこその視点を入れる様にしたのですね。大切なポイントだと思います。他にアリスさん流のESルールはありますか?
ロジックがしっかりしている、重複を無くす、という2点です。
人事は何をやってきた人なのかを知りたい。そしてそのしてきた活動内容と目標、背景は何なのか。その時起きた課題に対してどんな解決策を取ったのか。
これらの内容をESに書く必要がありますが、ただ書かれていても活動の結果と成果がロジックとして繋がっていないと読み手としては分かりにくく良いESとは言えません。
そして冒頭に成果を書いて、最後にも同じ様なことを書く、というパターンのESをよく見かけます。これは限られたスペースに重複した内容を書くのは勿体無いなと思っていました。
あと、もしインパクトがあるエピソードが書けなくても、これまでの学生生活で自分が力を入れて行ってきたもの、頑張った事について細かい出来事までフォーカスしていくと書ける内容は結構あると思うんです。
分かりやすいアドバイスを有難うございます!
アリスさんはESを準備する時に参考にしていたサイトやサービスはありますか?
幅広い業界のES情報が欲しかったので、先輩のESについてはワンキャリアさんを参考にしていました。ただ見ていたポイントとしてはお題に対してどんな構成で書いているのかだけを見て内容についてはあまり見ていませんでした。
企業のHPや採用サイトも正直あまり参考にしてこなかったですね。自分が何を伝えたいのか、という点だけに集中していました。
志望動機を求められる場合は説明会などに参加してその時に感じた事、思ったことを率直に伝える様にしました。
選考全体を通して留学生という立場から、嘘をつかず、正直に、というスタンスで一貫していきました。
なので面接でも建前で「御社が第一志望です」とは言わなかったですね(笑)。
徹底してますね(笑)
他にもして良かった、しなくて良かった、という観点からアドバイスがあればお願いします。
そうですね、ES対策についてではないのですが、私は実際企業の面接を100回以上受けたのですが、この経験はやっておいて良かったと思いました。模擬面接とかOB訪問をされる人もいますが、私はしなくて良いかなと思っています。というのも、模擬面もOB訪問もあくまでその人の価値観によるもので、特定の採用基準に則ったフィードバックではないからです。会う人によって言うことが様々なので、かえって惑わされてしまうのではないでしょうか。
企業の面接であれば具体的な採用基準があって、それに沿った判断をくれるので分かりやすいですし意味のある経験になるかな、と私は思いました。入社への抵抗が無い企業においてですが、実際の面接の数をこなす、という大切さを私は実感しています。
企業面接100以上😳
練習ではなく全て本番として行ってきたのですね。面接での工夫について、もう少しご経験を聞かせて下さい。
これは団体面接では使えないのですが、お勧めとして写真付きのスライドなどを用意しておくと良いと思います。ガクチカでのエピソードが何かの団体を立ち上げた、ビジコンでの活躍、ガチのインターンだった場合などは写真など見せるものがあると思うのですが、スライドは相手に伝わりやすく印象付けるという意味で用意しておくと良いと思います。自分のエピソードに信憑性と具体性がパッと見て伝わる方法なので、個人面接の際、「用意してきましたので出しても良いでしょうか?」と事前に断りを入れてから出すと良いですよ。
スライドは別の目的もあって、想定質問を事前に含めておくことができるんです。他の会社で指摘された質問などを追加しておけば、「そろそろこんな質問が来そうだな」という頃にその回答スライドを入れておくこともできます。面接での流れを自分のペースに持っていき、相手に振り回されない様にするとスムーズに伝えたい事が言えます。
用意周到ですね〜👏
そんな中、答えづらいとか、予想外の質問はありましたか?
いじわるな質問はありました(笑)。その場合は3秒置いて答えるようにしました。その間、自分を冷静にし、思考を固めます。答えにくい質問の時は率直に時間を下さい、と言って整理した方が絶対いいですね。何も無い状態で話し始めると選考に落ちると思います(苦笑)。
一度本当に何も答えられない質問があったのですが、正直に「人生においてこれまで一度もその事について考えた事が無いので少し考える時間を下さい」と伝えました。この時は頭の中が真っ白になったのですが、正直に状況を伝えて理解してもらう事で、話した内容がそこまで深くなくとも、無事選考をパスすることができました。
アリスさんは常に正直に、嘘をつかないをベースに取り組んで来られたのですね。
9社内定を獲得した中、DeNAさんに入社を決めた理由を教えて下さい。
嘘をついても選考過程で嘘が通らないタイミングが必ず来るので(笑)。
そうですね、正直就活で最も大変だったのは最後の意思決定でした。入社できる会社は1社のみで、8社の辞退手続きも大変でしたね。
私は就活を通して自分の知らない世界がまだまだたくさんあるという事を改めて感じました。DeNAさんが扱うゲーム、野球、スポーツ、ヘルスケア、エンタメ、実はどれも興味ないものばかりなんです(笑)。
でも逆になぜ興味がないのか。興味ない業界に1年目に入ったらどうなんだろう、それらの世界を知った未来の自分に興味が湧いて決めました。DeNAさんでの最終選考でこんな事を話したらその時の担当の方が実は同じ様な考えと意見を持っておられ嬉しかったです。
最後の最後まで興味深いお話を聞かせて下さりどうも有難うございました😆
留学生にとってはもちろん、日本の就活生にも参考になるお話でした。ご協力、有難うございました!
事務局より
今回は留学生という立場から、そして食品業界以外の内定者であるアリス先輩にお話を伺いました。これまでの先輩講座とは異なり少し番外編でしたが、環境や業界は違えど参考になる要素がたくさんあったと思います。自分で人生や道を切り拓かれている様子がビシビシ伝わってくる素敵な先輩でした!
アリス先輩からのアドバイスを取り入れられる部分は活用して、本選考前に是非ご自身のESをブラッシュアップしていきましょう!